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時期による脳画像の見え方の違い!!

前回はCT画像の基本的な見方について投稿させて頂きました。

前回のおさらいより、まず覚えておいてほしいことは脳画像におけるCT画像では

脳脊髄液=黒

出血=白

梗塞=黒

この3点は必ず覚えておいてください。

  では、かならずこのような画像の見え方がするのかというと実はそうではありません。

脳画像は時期によって見え方が変わってくることが一つ大きなポイントになります。

 なので、今自分がみている画像は発症からいつの時期のものなのかの把握が重要になってきます。

 時期によってどのように脳画像の見え方が変わってくるのか?

脳脊髄液は時期により変化することはありません(当たり前ですね・・・)。

脳出血の場合は発症後から白く映るので、画像をみただけで出血の有無が判断できます!

 じゃあ脳梗塞の場合はというと、

発症後すぐの脳画像では・・・・どこに梗塞巣があるのかあまりはっきりわかりません。

 ここから1~7日(少し幅があるようですが)程度で低吸収域(黒色っぽく)画像が確認できるようになります。この間に脳実質では細胞性浮腫に続き血管性浮腫が生じるとされています!!

※細胞性浮腫とは:

脳への血流が途絶えて細胞内でNa/Kバランスが崩れて細胞が浮腫を起こすこと

 血管性浮腫とは:

血液脳関門が機能しなくなり血漿タンパクが血管外に漏れてさらに浮腫を増加させること

このように脳梗塞の場合はすぐにCT画像ではどこの血管が詰まったのかわからないため、実はみる脳画像の種類を変える必要があります。

 そこで、チェックすべき画像がMRI画像になります。

 これはMRI画像の中でも拡散強調画像(DWI)といって、画像の特徴としては頭蓋骨がないのが特徴です(下図の向かって右側)。MRIについてはまた一つ一つ順を追って説明していきますね!

DWIでははっきり、脳梗塞部分に高吸収域(白い)がみてとれます。

 このように脳画像でも時期により画像の見え方が異なるのがポイントです。これを理解するためには脳画像を普段の臨床からより深く観察し、まずは数を多く見ることで慣れることから始めるのが良いと思います。

 一度脳画像が読めるようになれば忘れることはありません。そして、そこから臨床思考がより具体的に広がっていくことでさらに学習効果を高めてくれます。

 そのためにまずは脳画像をみる機会や回数を増やしていく必要があります。

今後、RehaNusセミナーではこのように脳画像の基礎的な見方からそれを臨床応用していくためのポイントをお伝えしていきます。実際の症例を通してまずは脳画像に慣れることから一緒にはじめてみませんか?

 是非興味のある方は参加してみてください!!


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