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片麻痺患者さんの歩行の問題点は・・・?

膝ロッキング、分回し歩行、足尖の引っかかり、膝折れ、左右非対称性などなど。

これらは臨床上よく目にする片麻痺患者さんの歩行パターンの特徴や現象です。じゃあ、その現象が起こる問題点はと聞かれると、「片麻痺(運動麻痺)だから」や、 「感覚障害があるから」「下肢の支持性低下が」という答えが多いと思います。

その現象を引き起こしている原因が運動麻痺や感覚障害なら、歩行のどの時期の問題につながるのか?そもそも、運動麻痺が原因で足がだせないのでしょうか?感覚障害があるから体重がかけられないのか?

脳卒中片麻痺患者さんの多くは様々な症状が混在する中、その歩行パターンが患者さん自身歩くためにとらざるを得ない運動パターンなら、我々はそれを元に戻すことが本当の目的になるのでしょうか?歩行の正常を意識するあまり、歩行のパターンまでも教科書レベルのいわゆる正常歩行に近づけることが目的になってはいないでしょうか。

そもそも患者様自身の歩く目的とは何なのか?移動するため、トイレにいくため、物を運ぶため・・・我々も目的に応じて本来歩行パターンは変化するはずです。しかし、片麻痺患者さんにおいてはその変化を生み出すことができず、常に一定のパターンでの歩行になってしまいます。なぜそのようなことが起こるのか?それを知るには歩行の問題点を作り出している原因はどこにあるのかを知らなければなりません。この本質をみつけていくことが歩行獲得のゴールにつながると考えています。

そのために我々のすべきことは…歩行獲得に向けた視点としてなぜそのような現象が起こるのか?運動麻痺や感覚障害、筋緊張といった症状がなぜ歩行に影響を及ぼすのか?我々はなぜそれを治療していく必要があるのか?

今回のセミナーでは臨床上感じた歩行の「なぜ」といった疑問に対してどう解釈し、どう知識を臨床につなげるのかを考えていける勉強会にしていきたいと思っています。そして臨床場面における歩行の視点を増やすことで患者さんの歩行の可能性をみつけていくことを目標にしていきます。

歩行をみる視点が広がれば患者さんから読み解ける現象が変わります!患者さんの訴えを聞く姿勢が変わります!しいては患者さんの可能性をより多く見つけることができます!

一緒に患者さんの歩行の可能性をみつけていきましょう!!

idea勉強会 中上 博之

歩行のなぜを考える

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